名古屋正教会について

◆正教会とは

正教会(Orhtodox Church)とは最も古いキリスト教です。西ヨーロッパに定着した西方諸教会(カトリック、プロテスタント)に対し、キリスト教発祥の地である中近東、さらにはギリシャなど東欧で展開したために「ギリシャ正教会」「東方正教会」とも呼ばれます。伝統を重んじ、古代からの教会の姿を今日まで伝えています。

◆日本への伝道

正教は日本に1861年(文久元年)、ロシアの修道士ニコライによって伝道されました。最初の教会が函館が建てられ、のちに東京神田に拠点を移し、東京復活大聖堂(ニコライ堂)が建立されました。

◆名古屋への伝道

1874年(明治7年)、桶屋町(伏見周辺)で「生神女福音教会」として集会を始めました。明治30年頃富士塚町に移転します。日露戦争時には名古屋の各所にたくさんのロシア人捕虜が収容されましたが、日本家屋の教会が捕虜たちの心のよりどころとなりました。大正12年に同地に二階建の聖堂を建設しましたが、第二次世界大戦で焼失し、1949年、昭和区山花町に移転しました。1972年に規模を拡大して同地に再建され、やがてそこも手狭となり、2010年、昭和区山脇町に新聖堂を建設して新たな活動を開始しました。

◆建物の特徴

名古屋ハリストス正教会では、正面三連、側面四連のヴォールト屋根にタマネギ型のクーポールを載せた中世ロシアの聖堂建築様式を取り入れました。鉄筋コンクリート造ですが、内部は木の板をたんねんに貼り合わせ、ビザンティン様式の輪型のシャンデリアとともに柔らかい雰囲気をかもし出しています。

◆神現聖堂の名称

正教会の聖堂はイイスス・ハリストス(イエス・キリスト)や生神女マリアの祭日や聖人の名前をいただきますが、「神現」とは、ヨルダン川で洗礼を受けた神の子イイススに、天が開け聖神(聖霊)がくだり、神、父が「これはわたしの愛する子」と告げ、世の救いのために至聖三者(三位一体)の神がご自身を啓示したできごとに由来します。

◆奉神礼(礼拝)と祭日

正教会は礼拝を大切にする教会です。10世紀にコンスタンティノープル(現在のイスタンブール)の礼拝を訪れたロシアの使者はその美しさに「天にいるのか地にいるのかわからなかった」と賛嘆しました。今も礼拝の大半はアカペラの歌によって構成され、楽器は一切用いません。最大の祭りは復活祭で、主イイススの復活を祈念して盛大に祝われます。日曜日は小さな復活祭として祝われ、土曜日はその準備の祈りが行われます。また降誕祭(クリスマス)などの祭日もあります。

礼拝

土曜日 17時半~19時頃 前晩祷

日曜日  9時半~12時頃 聖体礼儀

その他、平日にも祭日祈祷を適宜行っています。

伝道会

「正教に親しむ会」 隔週土曜日 19時~20時